前回の記事で、懇談の日に息子が3連発やらかしていた話を書きました。
今回は、その懇談の後半——先生が話してくれた「息子の成長」についてです。
先生の「追いかけない」という判断
脱走エピソードを2つ話してくれながら、先生がこう言いました。
「追いかけると逆効果だとわかってきたので、戻ってくるのを待つようにしています」
その言葉を聞いたとき、すごく複雑な気持ちになりました。
安心、というか、申し訳なさ、というか、ありがたさ、というか。うまく一言では言えないんですが、「この先生は、息子のことを理解しようとしてくれているんだな」と感じました。
多動傾向のある子を「追いかけて連れ戻す」のではなく、「一旦距離を置いて待つ」——これって、言葉では簡単そうで、実際はすごく難しいことだと思うんです。先生も相当試行錯誤してくれたんじゃないかな、と。
「入学当初よりトラブルが減っています」
先生が話してくれた中で、一番心に残った言葉がこれでした。
「入学したての頃と比べると、お友達とのトラブルを感じなくなってきました」
その言葉を聞いた瞬間、思わず「そうですか……」と小さな声で返しながら、少しだけ目頭が熱くなりました。
入学してすぐの頃は、毎日電話があって、謝って、叱って、また電話があって。あの頃の消耗感を思い出すと、「トラブルが減ってきた」というひとことがどれだけ嬉しいか。
完璧じゃない。まだまだ課題はある。でも確実に、少しずつ変わってきている。
脱走した後に発表をたくさんした息子
懇談でもうひとつ印象的だったのが、脱走した後の話です。
廊下でひとり気持ちを整えた息子は、自分で教室に戻って、授業に参加して、発表をたくさんしたそうです。
「……発表、たくさんしたんですね」と確認してしまいました(笑)。
脱走してプリントを廊下に落として去っていった子が、その後ちゃんと戻って手を挙げている。そのギャップがなんとも言えなくて、おかしくて、でも誇らしくて。
この子なりのリセットの仕方があるんだと、改めて思いました。
登校しぶりと脱走は、まだ続く
懇談の最後に、先生と今後の課題を話し合いました。
学校の行き渋りと、教室からの脱走。この2つはまだ解決していません。
でも「少しずつ一緒に対応していきましょう」という先生の言葉が、すごく心強かった。孤独じゃないな、と思えた。
ままが感じた「成長」
懇談を終えて帰り道を歩きながら、考えていました。
成長って、劇的には来ない。「昨日までできなかったことが今日できた」みたいなわかりやすい変化じゃなくて、気づいたらちょっとマシになっていた、という感じで来る。
友達とのトラブルが減ってきた。先生が待てば自分で戻ってこられる。発表をたくさんする日がある。
どれも小さなことかもしれない。でも積み重なると、ちゃんと成長になっている。
懇談の日に3連発やらかしていた息子のことを、怒る気になれなかった理由は、たぶんそこにありました。
この子はこの子のペースで、ちゃんと前に進んでいる。
そう信じながら、来週も一緒に歩いていこうと思います。