こんにちは、はなです。

先日、家族で博物館に行ってきました。そこで、息子が見せてくれた「ある姿」に、私は思わず胸が熱くなってしまって。今日は、その話をどうしても書き残しておきたいと思います。

体験コーナーがいっぱいの、楽しい博物館

その博物館は、実際に手を動かして体験できるコーナーがたくさんある、子どもにとってはたまらない場所でした。

夏休み中なので混雑を心配していましたが、思ったほどではなく。とはいえ、人気のコーナーには、やっぱり何人かの行列ができていました。

……この「行列」が、実はわが家にとっては、いつも一番の鬼門だったんです。

これまでは、「並ぶ」が本当に苦手だった

正直に言うと、うちの息子、これまで「並んで待つ」がとにかく苦手でした。

行列に並ぶと、すぐに「まだ?」「まだ終わらないの?」の連発。ソワソワして、前後のお友達を不愉快にさせるような態度を取ってしまったり。困った行動が、本当に多かったんです。

「小学生にもなって、順番も待てないの?」——そんな、周りの冷ややかな視線が気になって、私はいつもヒヤヒヤ。トラブルになりそうだと、問題を起こす前に、さっと列を離れる。そういう対応しか、できずにいました。せっかくの体験も、あきらめて帰ることも多くて。

「並ばなければトラブルは起きない」。そう思って、混んでいる場所そのものを避けるようになっていた時期もありました。でも、それって結局、息子から"経験する機会"を奪っていたのかもしれません。かといって、無理に並ばせて周りに迷惑をかけるのも怖い。この板挟みが、外出のたびに私を疲れさせていました。

でも、今回は違った

ところが——今回は、違ったんです。

スノードームを作る体験コーナー。なんと、40分ほどの行列。

正直、並んだ時点で「これは無理かな……途中で離脱かな」と、半分あきらめていました。でも息子は——ずっと、ちゃんと並んでいられたんです。

40分。あの、1分も待てなかった息子が。40分間、自分の順番を、待てた。信じられませんでした。

私は正直、列に並んでいる間、気が気じゃありませんでした。「そろそろ限界かな」「ぐずり出すかな」と、何度も息子の顔をうかがって。でも、息子はときどき「あと何番目?」と聞くくらいで、大きく崩れることなく、自分の番を待ち続けたんです。完成したスノードームを、得意げに見せてくれたときの笑顔。あれは、40分並んだ子にしか出せない、達成感の笑顔でした。

じっと、お友達の様子を見て待つ姿

それだけじゃありません。

別の体験コーナーでは、同じ年くらいのお友達が何人も並んでいました。以前なら、確実に何かやらかしていた場面です。

でも息子は、じっと、他のお友達が体験している様子を見ながら、静かに順番を待っていました。「次はどうやるのかな」と観察するみたいに。その横顔を見ていたら、私、本当に泣きそうになってしまって。

「待つ」って、実はすごく高度なことなんですよね。自分の『やりたい』を、いったん抑える。相手の番を尊重する。終わりが見えなくても、我慢する。大人でも難しいことを、あんなに衝動的だった息子が、自分の力でやってのけている。その事実に、胸がいっぱいになりました。

あの日の冷ややかな視線を思い出して

「待てない子」だった頃のことが、頭をよぎりました。

周りの視線が気になって、肩身の狭い思いをした日々。「うちの子だけ、どうして」と落ち込んだ夜。トラブルを避けるために、楽しみをあきらめて帰った、あの何度も。

その全部があったからこそ、今日の「40分並べた」が、どれだけ大きなことか、痛いほど分かるんです。他の人には、なんてことない光景かもしれない。でも、私にとっては、大事件でした。

成長は、ちゃんと積み重なっている

この数ヶ月、いろんなことがありました。学校でのトラブル、サッカーでのやらかし、習い事の悩み。うまくいかないことばかりに見えて、正直、心が折れそうになる日もありました。

でも、ちゃんと積み重なっていたんですね。学校の先生、ステップアップ教室、そして日々のいろんな経験。ひとつひとつが、息子の中で、少しずつ「待つ力」「我慢する力」を育ててくれていた。今日、それが目に見える形になって、あふれ出した。そんな気がしました。

思えば、成長って「昨日できなかったことが、今日いきなりできる」ものじゃないんですよね。目に見えないところで、少しずつ少しずつ水がたまっていって、あるとき、コップからあふれるように表に出てくる。私が「うまくいかない」と落ち込んでいた日々も、実はちゃんと、その水をためる時間だったのかもしれません。そう思うと、報われない努力なんてなかったんだなと、じんわり温かい気持ちになりました。

おわりに

帰り道、私は息子をたくさん褒めました。「今日、ちゃんと並べてたね。すごかったよ」って。息子は「ふつうだよ」なんて言っていましたが、その"ふつう"が、どれだけ嬉しいか。

同じように、わが子の「待てない」「並べない」で、周りの視線に肩身の狭い思いをしているお母さん、お父さん。大丈夫です。うちも、ずっとそうでした。でも、子どもはちゃんと成長します。ある日ふいに、こんな景色を見せてくれる日が来ます。その日を信じて、一緒に、あきらめずにいきましょうね。

はなより