「また脱走した」
この言葉に慣れてしまったのが、いつ頃だったでしょう。
教室から飛び出す、廊下に出てしまう、最悪校外まで——そんな話を抱えているままや先生、少なくないと思います。
「追いかけるべきか、待つべきか」。うちの担任の先生が実践していた対応が参考になったので、まとめてみました。
脱走はなぜ起きる?
教室からの脱走は「わがまま」や「反抗」ではないことがほとんどです。
主な原因として挙げられるのは:
- 感覚の過負荷:教室の音・光・人の多さが刺激になりすぎてパンクする
- 感情のコントロールが難しい:怒りや不安が爆発して体が先に動いてしまう
- 切り替えができない:やっていたことを中断させられた怒りや悲しみが逃げ場を求める
- その場から逃げることで自分を守っている:脱走が「自己調整」の手段になっている
逃げることで気持ちを落ち着かせようとしている、という見方をすると対応が変わってきます。
「追いかける」と逆効果になることがある
反射的に追いかけたくなりますが、興奮状態の子どもを追うと、かけっこになってしまうことが多いです。
追いかけられると「遊んでくれている」と受け取ってしまう子もいれば、さらにパニックが深まる子もいます。
もちろん安全の確保が最優先。校外に出てしまいそうな場合は対応が必要ですが、廊下や校内の安全な場所にいる場合は、少し距離を置いて様子を見る方が早く落ち着くことがあります。
「待つ」対応が効果的な理由
うちの息子の担任の先生が実践していたのが「追いかけずに待つ」対応でした。
先生曰く「追いかけると長引く。待っていると、みんなの動きを見て自分でタイミングを判断して戻ってくる」とのこと。
実際、息子は脱走しても自分で教室に戻り、授業に参加して発表までしたそうです。
「待つ」には勇気が必要です。でも子どもを信じて待つことで、子ども自身が「戻る力」を育てていくのかもしれません。
家庭でできること
脱走を減らすために、家庭でできる工夫もあります。
感情の言語化を練習する
「嫌だった」「うるさかった」という気持ちを言葉で伝える練習を、落ち着いているときにしておく。感情語彙が増えると、体が先に動く前に言葉が出やすくなります。
脱走した後を責めない
戻ってきたときに叱ると「戻るとまた怒られる」となり、戻りにくくなる。まず「戻ってこれたね」と受け止めることが大切です。
クールダウンできる場所を作る
家の中に「落ち着ける場所」を作っておくと、脱走の代わりにそこに行けるようになることがあります。小さなテントや押し入れの一角など、本人が「ここなら落ち着ける」と思える場所を一緒に作るのもおすすめです。
まとめ
- 脱走は「わがまま」ではなく自己調整の手段であることが多い
- 安全が確保できる場合は追いかけず、落ち着くのを待つ方が効果的
- 戻ってきたときは責めずにまず受け止める
- 家でも感情の言語化練習やクールダウンスペース作りが助けになる
脱走に悩んでいるままへ——あなたの子どもも、ちゃんと自分で戻ってくる力を持っています。